楽すぎる食品会社での配達バイト

私が今までやったことのあるアルバイトのなかで最も楽だったのは食品会社で配達をするアルバイトです。
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そのアルバイトは、私がまだ学生だった頃、夏休みに行った短期のアルバイトでした。そのアルバイトの仕事内容は、飲食店からの注文を受けて、食材を自転車で配達するというものです。
会社は、注文が増える繁忙期に合わせ、車で配達できないような繁華街の店へのイレギュラー注文にも対応しようと人材補強したようです。
ところが、会社の目論見は外れ、繁華街の店からの注文はあまり増えず、アルバイトスタッフたちは倉庫中で待機してばかりという状況になってしまったのです。
アルバイト開始から数日こそは配達がないときは倉庫整理を手伝ったりするなどやることがありました。しかし注文が増えないとなると、やがてやることがなくなり、待機するしかなくなりました。工場全体があまりに暇な状況になったので、工場長が食材の製造過程を見学させてくれたたり、経理部長が社会経験を聞かせてくれたりしたことを記憶しています。
当時学生だった私は、「楽な仕事でもこの環境に甘んじないぞ」と強い気持ちでこのアルバイトにのぞんでいたのですが
、あまりに暇で楽だったので拍子抜けしてしまいました。そればかりか、社員の方に喫茶店に連れていってもらったり、昼食をごちそうしていただいたり・・。
そんな私は、さすがにこんなに暇なのにお給料をいただくのは申し訳なく思ったので、自ら人事担当者にアルバイト期間の短縮を申し出ました。
しかし、人事担当者からは、注文が増加する可能性もあるから続けてほしいと頼まれました。
結局、その後も最後まで注文が増加することはなく、待機時間をいかに過ごすかということが私たちのテーマになっていったのです。
夏休みも終盤になると仕事の内容は更に暇で楽になり、配達があったときでも自転車で15分で往復できる距離を1時間くらいかけてのんびり行ってきてと指示されるようになりました。ですから史跡の説明板があれば立ち止まって読んだり、坂道で自転車を押して歩いたりして時間をつぶしたものでした。
その食品会社でのアルバイトは週5日、わずか1ヵ月間の短期の仕事でしたが、最終日には倉庫に集合した社員の皆さんに温かい送別のお言葉をいただきました。更にお土産までもらって、見送られながら会社を後にしました。最後まで正社員の退職なみの待遇を受け、何だか申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
私は以降、さまざまなアルバイトを経験しましたが、未だにこれ以上に暇で楽な仕事をした経験はありません。でも、またやりたいかとたずねられたらご遠慮したいと思います。なぜなら、もう少し貢献しないとお給料はいただきづらいと思うからです。それが暇で楽すぎるアルバイトを実際にやってみて感じた率直な感想でした。
                   (40代男性)

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