「暇な仕事」=「楽な仕事」なのか?

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「暇な仕事をやっているよ」と言えば、大抵の人は「楽な仕事でいいなあ。うらやましいよ!」と答える
ことでしょう。確かに、自分のキャパシティを越えた忙しさがあったり体力をたくさん使ったりする仕事に比べたら、非常に楽だとは思います。ただ、「暇な仕事」=「楽な仕事」では必ずしもないと私は考えます。
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あるとき食品工場で検品作業の短期バイトをやったことがあります。その作業は、レーンに流れてくる箱にチョコレートがきちんと10個入っているかをチェックするだけ。
もし欠けていたり破損している商品があればピックアップするという作業でした。最初は「え?こんな楽な仕事でお金をもらえってラッキー!」と思っていました。そもそも機械が製造する商品だけに、そうそう欠品などあるはずもありませんし、ただボーっと眺めているだけで良かったからです。しかも、ときどきレーンが止まって30分くらい動かないこともありました。そうなると暇な状況からさらに暇になります。暇なときは、単にボーっとしているだけ。スマホをいじったり読書をしたりは工場内は厳禁です。
2週間のアルバイトで最初の数日は、毎日、「仕事なんて楽勝だな」と心のなかでスキップしていたものです。しかし、5日目くらいから「何か早く何か作業をさせてほしい!」という気持ちが湧いてきました。そして、この暇すぎる状況を次第に喜べなくなってきたのです。本来ならその暇な状況を喜ぶべきなのかもしれませんが、暇な状況が当たり前になると、そういうプラスの気持ちが湧いてこなくなるものなのです。
暇すぎる状況になったら、気持ちがリラックスしすぎるためか必ずといっていいほど睡魔が襲ってきます。特に工場内は機械が一定速度でリズムを刻む音がしていただけに、それが子守唄のようになって・・。眠りそうになったら足がカクンとなるのでハッとして姿勢を正すわけですが、早く作業が終わって寝たいと何度も何度も思いました。
しかし、仕事があまりにも簡単であるため、なかなか時間が経過しません。1時間くらい経ったかなと思って時計を見るとまだ20分しか経ってなくて絶望的な思いになったこともありました。私の場合、2週間ほどの短期バイトだったのでまだよいのでしょうが、それがもし何年もつづくとなると気がおかしくなってしまうかもしれません。そのときばかりは、「暇な仕事」はもう勘弁と思ったものです。
「暇な仕事」は、工場での単純作業のほか、交通量調査、試験監督などいくつか経験してきましたが、最初のうちは楽な仕事だと思いました。しかし、その作業が長時間に渡ると、とにかく時間が経つのが遅く感じ、睡魔との戦いが大変でした。
一方、適度に仕事量がある仕事であれば、仕事に集中しているためか不思議なことにいつの間にか時間は経過してしまっていることが多かったです。それは、時間についてあれこれ考えることを脳がやめてしまうからかもしれません。そんな私が「楽な仕事」について条件を書くならば以下の4点を満たしている仕事ということになります。
①「適度に仕事があり、適度に暇な時間があること」
②「ノルマなどプレッシャーの要因になりうるものが少ないこと」
③「他者からあまり監視されず自分のペースでできること」
④「人間関係が楽で和やかな職場であること」
楽な仕事を探すとき、やることがなくていかにも暇そうな仕事が楽とは限らないということです。暇過ぎる状況は最初は良くても長時間いわたると、時間の流れを遅く感じ、返って苦痛になるケースもあるからです。
    (楽な仕事とは 30代男性)

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