ホテルルームサービスバイトの話

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「楽なアルバイト」といえば、思い出すのはホテルのルームサービスでの長期アルバイトです。私は大学時代、とある観光地のシティホテルでルームサービスのアルバイトをしていました。ルームサービスとは、客室から料理を注文できる有料サービスのことです。
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私達ルームサービススタッフ(社員、アルバイト)は客室から注文が入ったら、料理を手配して客室に持参する作業を行っていました。まずは注文内容を厨房に流し、料理ができるのを待ちます。そしてできた料理にラップをして台車に乗せて、注文のあった客室へGO!という感じでした。
従業員専用のエレベーターを使って、隠し扉のような従業員専用の出入り口からフロアへ。迷路のように入り組んだフロアの中から、オーダーのあった客室へ台車を押していきます。
客室をノックをして部屋に入るときは「問題なくこなせるかな・・?」と毎回緊張していました。特に、VIPルームに泊まられている有名人の客室にルームサービスを持参するときは「有名人と会える」と心臓がバクバクしたものです。
ただ、シティホテルに宿泊されている方々は、基本的にはルームサービス担当にいろいろ話しかけてきません。どちらかというと、料理を置いて早く出ていってねみたいな雰囲気です。
ですから、交わす会話といっても「お待たせしました。ご注文の〇〇をお持ちいたしました」「ありがとう。そこ置いておいて」「かしこまりました。ごゆっくりお召し上がりください。失礼いたします」くらいのものでした。
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なお、ルームサービスで発生する料金の精算は、宿泊料とともにフロントで一括精算となるのでルームサービス担当が金銭のやりとりをするということはありませんでした。ですから、とにかく楽でしたし、何かトラブルが起きるといったこともまずありませんでした。
私がアルバイトをしていたシティホテルは、地下と2階に、レストランがありましたし、ホテルの近隣は繁華街でした。ですから、わざわざ値段の高いルームサービスを注文するのは、外に出掛けるのが面倒なお金持ちか有名人くらいのものでした。
当然のごとく、ルームサービスの注文はごくたまにしか入ってきませんでした。しかも、VIPのお客様に粗相があってはいけないということから、ルームサービス担当はなぜか5名ほども常駐していました。
人員を多く構えておくのは不必要とまではいえませんが、注文が何も入ってこなければ、私たちルームサービス担当のスタッフは何もやることがありませんでした。
ですから、同僚たちとずっと、どうでもいいような雑談ばかりして暇つぶしをしていました。確かに楽ではありましたが、「こんなのでお金をもらっていいのかな・・?」と当時は思っていたものです。
ちなみに私にとって、上記したシティホテルでのルームサービスのアルバイトが人生初めての長期バイトでした。世間でいう一流ホテルなだけに服装や身だしなみ、言葉遣いについてはさすがに厳しかったです。仕事が楽だっただけに、そういった社会人としての素養を過度なプレッシャーをかけられることなく、自然な形で身につけることができた点も良かったと思っています。
  (楽なアルバイトの体験談 20代男性)

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