工場ライン作業でひたすらフタ閉めバイト

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私は社会人となり初めて勤めた会社は、週7日24時間勤務といっても過言でないような過酷な労働条件の会社でした。その会社では更に地獄のような人間関係のしがらみにも苦しみました。現場を見もしないのにドヤ顔でムチャ振りとダメ出ししてくる上司、「お客様のため」と言いつつ完全に自分の好きなように仕事を進めたがるお局様、通常1分で済むはずの説明に20分かかるほど要領の悪いおじさん社員・・
個々に問題があるだけならまだしも、社内で喧嘩が起きることが日常茶飯事だったのは耐えがたいことでした。その歪な人間関係に耐えられず先輩方は鬱になってやめていった人も多く、私自身も精神と体力が限界になり、逃げるようにその会社を退職しました。
精神的にも体力的にも疲弊してしまっていた私は、しばらくのんびりしようかなと思っていました。とはいえ、のんびりしていられるほどの十分な貯金がなかったので、「とりあえず次の仕事が見つかるまで…」と軽い気持ちで応募したのが、工場のライン作業アルバイトです。
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アルバイト先に選んだその工場では、日によってライン作業の内容がは変わるものの、基本的には単純な流れ作業ばかりでした。私たちアルバイトスタッフが主に担当していたのは「ラインに流れてくる商品のフタをひたすら閉め続ける作業」!仕事内容は本当にその言葉通り。ラインが流れ始め商品が流れてくると、ラインが止まるまで、ただ、フタを、閉める!たったこれだけの作業を、休憩を挟みながら8時間やるのです。
工場での作業と言えば、閉鎖的なイメージを持たれがちです。ただ、私のアルバイト先の工場は明るくかなりラフな雰囲気でした。おしゃべり好きの人は、ラインで近くに配置された人とお喋りしながら仕事をしていました。また、あまりおしゃべりが好きでない人は誰とも話さずただフタと向き合っていればいいという感じでした。それぞれが個々を尊重し合って助け合いながらその作業を進めていました。仕事内容はもちろんのこと、人間関係もとても楽でびっくりしました。
「フタを閉める」ただひたすら同じ作業を続けることは、人によっては暇すぎて逆に苦痛に感じるかもしれません。ただ、少なくとも私にとって、その工場でのライン作業は心休まる天国のような職場でした。常に何かを悩み、上司の機嫌をうかがい、先輩に理不尽にキレられ・・の前職での地獄のような日々から解放された気分でした。
何も考えなくボーっとしていても、手さえ動かしていれば誰にも文句を言われませんし、迷惑もかかりません。アルバイトということで責任は軽く、万が一何かトラブルが発生したら社員さんにお願いすればよいというのも気が楽でした。さらに、終業時間になればラインが止まるので仕事もピッタリ終了。繁忙期で残業があるときは「残業代出すから、もう15分だけお願いできないかな?」というように、必ずこちらの意向を聞いてくれました。まるで天国!こんな仕事あっていいの!?と逆に申し訳ない気持ちになるほど、本当に楽にその工場でのアルバイトを続けることができました。
仕事探しをしている方は、仕事選びをするにあたり、雇用形態や仕事内容、給料など待遇面などに目が行きがちだと思います。ただ、私はそれらと同等かそれ以上に「人間関係が楽であること」がとても重要だと痛感しました。少々給料が安くても、正社員でなくても、人間関係が楽な職場環境ならば応募する価値は十分あると考えています。
     (人間関係が楽なアルバイト 30代女性)

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