暇でとにかく楽だった雑貨屋バイト

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私は大学1年から3年まで、近くの商業施設にはいっている小さなアメリカン雑貨を扱う店で、アルバイトをしていました。その商業施設自体には子供連れの家族が多く、それなりに活気がありました。しかし、私の働いていた雑貨店は、マニアが好みそうなヴィンテージグッズのみを取り扱っていたこともあり、お客のさんの数がとても少ない状況でした。どれだけお客さんが少ないかというと、3時間に1組来るか来ないかという程度だったのです…。
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商業施設の客層が違っているため、商品も売れない状況がつづいていたのですが、店長自身、「この店は趣味だから」というようなスタンスでノホホンと営業していました。ですから、私たちアルバイトはすべき業務もほとんど無く、先輩となんとなく雑談をしていたら終了…みたいなぬるすぎるバイト生活を送っていたのでした。
その雑貨店でのバイトメンバーは私と先輩2名と店長の4人体制で交代しながら店番をしていました。基本的には、店番は1人でしていましたね。アルバイトがスタートしてから1-2ヶ月経ち、仕事にもひと通り慣れてくると、私も店番を1人で任されることも増えてきました。
そうなると、最初は気楽で居心地が良かったのですが、少しずつ苦悩するようになりました。というのは、しゃべる相手がいないと、時間が全く経たないことが分かったからです。結構時間が経ったかなあと思って時計を見ても、「まだ5分しかたってない?!」というような感じに・・。
私がその雑貨店でのアルバイトに慣れてきた頃、マイケルジャクソンが急死したというのが世界的な話題になり、店では毎日のように「this is it」のDVDを繰り返し上映していました。私はマイケルジャクソンにそれまで全く興味が無かったのですが、全曲覚えてしまい、かつファンになってしまったということは言うまでもありません。あまりに仕事が暇で、そのマイケルジャクソンの「this is it」DVDを丸一日観ているという状態だったのですから・・

暇を持て余し、そろそろダンスを覚えてやろうかと画策していたそんなある時、先輩に何気なく、「先輩はどうやって時間を潰しているんですか?」と聞いてみました。すると、「基本的にはネットサーフィンやってるかな」という、驚きの回答が返ってきたのです。そんな仕事と関係ないことをやるなど、今なら絶対に問題になってしまうでしょうが、当時はSNSもそこまで主流にはなっていなかったこともあり、先輩たちはネットで暇つぶしを行い、只々時間が過ぎるのを待っていたのです。その後は私もバイト中にネットサーフィンを行ったり、絵を描くのが好きだったこともあって店中の全商品にPOPを作成したり…と暇つぶし蘇生術を身につけていったのでした。
そんな暇なバイト生活を送っている最中、働き始めて2年半の歳月が経過した頃、そのお店は突如、閉店することになってしまいました。理由は言うまでもありませんが、経営不振のためです。毎日の少ない売り上げを考えれば、潰れてしまっても無理はなかったなと思いました。
その後、私はいろいろなアルバイトをすることになったのですが、あんなにもユルいバイトに出会った事はありません。ただ、個人的にはそれで良かったと思っています。というのは、その暇すぎるバイトを辞めてから、確かに働くことは辛くなったのですが、その代わりに充実感を手にする事が出来たからです。ちなみに、長はというと、ユルいアメリカンBARをその後オープンし、ネットサーフィンをしながら、マッタリと働いているそうです。
                              (暇で楽な仕事の体験談 20代女性)

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