大学時代、友達の紹介でチョコレート販売のアルバイトをしたことがあります。そのアルバイトがあまりに暇で楽すぎたので印象に残っています。
私がそのアルバイトとしてチョコレートを販売した場所は、大きな商業施設の1階にあるイベントブースの一角でした。1か月の限定販売。私はそのアルバイトをするまでに、大手百貨店等のチョコレート販売を経験したことがあり連日非常に忙しかったため、同じようなイメージをもっていました。
しかし、実際に始めてみると、1日の売上が0円の日もあるほど暇なお仕事だったのです。勤務は、一人体制で半日ずつで交代。1日2人のアルバイトで運営されていました。
遅番をするときは、終業後、メーカーの責任者へ売上報告メールを送信する決まりだったのですが、0円の日は本当にどうしようかと思ったことも。
それでもメーカー担当者は何も言わず、明るいメールで「お疲れ様」と返してくれました。甘いものが得意でない私でも知っているくらい比較的有名なチョコレートのメーカーなのになぜ?とその都度思いましたが、おそらく担当者もチョコレートが売れない理由を理解していたのでしょう。
というのは、そのイベントの時期は、バレンタインなどの季節でなく、夏場だったのです。そして致命的だったのは、そのイベントブースは商業施設の入口から一番遠い、暗くてわかりにくいフードコートの一角にあったのです。
アルバイトの立場ながら、商売をするにあたり、場所がいかに大切か実感したことを覚えています。
試食用のチョコレートがあり、私たちアルバイトは店の前に立って試食を配ることと、商品が売れたときにレジ打ちをする業務が課せられていました。
しかし、人も通らないし売れないわで、やることがなくてひがすら暇な時間が過ぎていきました。それでいながら、バイトの時給は900円もあり、交通費も全額支給でした。
暇で暇で仕方がない時間が過ぎていくなかで、メーカーの担当者はこの状態を放置してていいのかな?と何度も思いましたが、結局1か月間、何のアクションを起こすこともアルバイトに何か求めたりもありませんでした。バイト生にとっては本当に楽なお仕事でした。
あまりに暇なので、テスト勉強をしていたり、自分のやりたいことを就業中にしているバイト生も何人かいました。
ちなみに今、私は大学を卒業して社会人として働いていますが、改めてあのときのイベントがいかにメーカーにとって赤字で、意味のないものか実感しています。
(20代女性)
イベントブースでチョコレート販売バイト
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