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世間にはいろいろな仕事があります。私は「暇すぎる仕事」はいろんな意味で楽ではなく、苦痛だという風に考えています。その理由を今回はお話ししたいと思います。
一見すると、暇すぎる仕事というものは、楽な仕事だと思われがちです。
私自身も以前はそう考えていて、新卒でそんな雰囲気がする前職の会社に正社員として入社しました。
ところが、実際に暇すぎる仕事やるようになり、その考えは間違っていることに気づいたのでした。
私が正社員として勤めていた会社ではいろいろな製品を扱っている工業系の会社でした。
そこでは正社員にも暇すぎる仕事がいろいろ待ち構えていました。
暇すぎる仕事をしたと言えば、完成された商品を目視で検査するという仕事をよくやっていました。確かに作業自体は単純で楽ではありました。
機械で自動的につくられる商品にはよほどのことがない限りミスはなく、1日中目視で検査していて、不良品は0という毎日が続きました。
初めのうちは「暇すぎる仕事で楽だなあ」と感じていたのですが、それも初日にして考えが変わりました。
というのは、そのように機械が正確に製造する商品を相手にしていて、自分は本当にここにいる意味があるのか?という疑問が生じてきたからです。
とはいえ仕事でありますしその場を離れず、ずっと見ていなければなりません。
機械がミスをすることなどよほどのことがない限りありえないわけですし、「暇すぎるなあ」と次第にため息がではじめたのでした。
そんな隙すぎる時間を自分のために使えればいいのですが、私物の持ち込みは禁止。ただボーっと目視検査をして時間が経過するのをひたすら待つしかありませんでした。
その時間の経過が遅いこと遅いこと。私はその状況に次第に精神的苦痛を感じるようになりました。
その暇すぎる時間を埋めるために工夫したことといえば、少し筋トレをしてみたり、明日のご飯は何にしようと考えてみたりです。
といっても、膨大な勤務時間からすると、それも一時しのぎにすぎませんでした。機械相手に暇すぎる仕事を延々とやるのは、確かに身体的には楽なのですが、精神的には苦痛でしかなかったのです。
暇すぎる仕事を通して私が精神的に苦痛を感じていた理由の2つ目は、作業があまりに単純過ぎて、仕事をしているんだか休憩をしているんだか感覚が分からなくなっていった点にもありました。
仕事の合間に休憩時間が与えられるのですが、全くうれしくありませんでした。休憩時間は本来はうれしいものかもしれませんが、私の場合、仕事そのものが休憩しているに等しかったので・・
休憩時間を与えられるたびに、「休憩は何のためにしているのか?」と考えてはブルーになっていきました。
どうして休憩時間と作業時間の区別がつかなくなることが苦痛に感じたかと考えてみると、「将来への不安を感じる」という点にあると思いました。
暇すぎる仕事にどっぷり浸かってしまうと、もうそれ以上、自分は発展していかないんだといったような、諦めに似た絶望的な気持ちになってしまうのです。
「こんな仕事で、お金をもらえてラッキー。」と、割り切って考えられる人はよいのかもしれないですが、私の場合「これから先、こんな暇すぎる仕事を続けていれば、指示をもらわないと動けない人間になってしまうのではないか?」などと恐怖心が湧いてきたのを覚えています。
自分の能力がどんどん退化していくような気がして、そんな恐怖が精神的苦痛につながっていたと思うのです。
暇すぎる仕事にどっぷり浸かり、能力が退化してしまったら、仮に転職できたとしても仕事についていけなくなるのではないかとも感じていました。
あとは、暇すぎる仕事は仕事を通して「楽しい」という気持ちがなかったのも、その仕事に精神的な苦痛を感じる要因だったと思います。遣り甲斐がないといいますか・・。
楽な仕事と楽しい仕事は必ずしも同じでなく、逆に楽すぎることは苦痛につながるんだとその時思ったものです。
簡単で暇すぎる仕事は、短期バイトのような形なら気休めになってよいかもしれません。ただ、長期スパンでやるのは、個人的にはお勧めしません。
というのは、上記のように、身体的には楽でも、精神的には苦痛を強いられると思うからです。
もし暇すぎる仕事を一生の仕事として探している人がいれば、仕事・生活面では決してプラスではなくマイナスになるかもしれないことをことを知っていた方がいいと思うのです。
暇すぎる仕事を正社員としてやってみて感じたことは、若い内は、少々しんどくても、色々なことを職場内で経験できる仕事をやっていった方が良いのではないかということです。
ちなみに、私は現在は転職し、あまり暇がない忙しい仕事に従事しています。確かに身体的にはしんどいときも多いのですが、精神的には充足感があり楽だと感じています。
また、時間が流れるのを速く感じる点でも満足しています。
(暇すぎる仕事の体験談 20代男性)
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