楽すぎる仕事にどっぷり浸かった3年

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私は20代の頃、体調を崩して入院。会社に復帰不可能と判断されたため再就職先を探し始めました。
そんな折、前職で良くしてくださった上司から知人の会社を紹介されました。
その会社は法人化してからまだ日も浅く、少人数の会社でした。主にカー用品を扱う店で従業員みんな若くてみんな仲が良く活気に満ち溢れた会社でした。
そのときはこの仕事が暇で楽な仕事いなろうとは思いもよりませんでした。

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就業時間は朝9時30分から夕方6時30分。私は本社での事務の仕事(正社員)を希望しました。
面接中「良かったら明日からでも。」と、お話があったので、早速その日の夕方に入社の意を伝えました。
翌日、期待で胸を膨らませ、仕事先に行きました。
しかし、いざ蓋を開けてみると経営管理がずさん過ぎて呆然としました。
管理するPCもなければ、就業規則もないのです。
それはそれで新しい会社ということで遣り甲斐を感じ、一生懸命こなしました。
しかし、1か月もすると、ある程度のマニュアルもでき、さまざまな手続き関係も終了。仕事が一気に暇になってきました。決算処理、年末調整はすべて税理士にお任せ。
そして役員報酬、株主総会、定例会の議事録等も、全て社長が税理士に報告していたようで、私はノータッチでした。
そういったことも事務である私が暇になる一因でした。正社員なのに、やるべき仕事らしい仕事は、前日の各店舗の営業日報と収支をFAXでもらい、確認、集計を行うくらいでした。
といっても、業種柄、毎日収支があるわけでもなく、そんな時は掃除して銀行へ行ったら仕事終了です。
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取引先も、要件があると各店舗へ直に入電する為、接客も電話応対もなし。社長も各店の見回りや取引先との打ち合わせ等でほぼ不在という状況でした。
正社員なのにやる仕事がなく、店舗に流れてくる有線音楽がBGMと化し、何度も眠気に襲われる日々がはじまりました。
店舗の社員たちは、暇があると様子を見に来てくれたり、おしゃべりしたり、差し入れを持ってきてくれたりしました。取締役もそんな感じで、よく差し入れを持って来てくれました。
たまに顔を合わせる社長も、そんな様子を目を細めて笑っていたものです。
そんな暇で楽ちんな毎日を過ごすこと約3年。楽な仕事にどっぷりと浸かってしまっていたある時、辞めざるを得なくなりました。
それは倒産の危機を知ったことです。噂話などで取締役の報酬未払いが続いていることを知ったのです。後日、実際に取締役からの助言もあり、それから間もなく私は転職しました。そして私の転職後、すぐその会社は事実上の倒産をしました。
今でも時折、その店舗の前を通りますが、ずっと空き店舗のままです。
私にとってその会社での3年間はとても良い日々ではありました。ただ、仕事が暇で楽すぎることは会社自体に経営不振など何らかの問題があるケースもあるということを学びました。
                      (暇で楽な仕事の体験談 40代女性)

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