建築事務所での暇すぎる事務の仕事

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まだPCが普及前、私は東京都内にある建築事務所で事務件電話番のアルバイトを3ヶ月程していました。時給は1,000円と当時としてはかなり高めであったにも関わらず、仕事内容はとても楽で暇なものでした。
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その建築事務所に朝出勤すると、間もなく社員は全員外出してしまいます。
事務所内は私一人に。皆が外出したら私は事務所内をちゃちゃっと掃除して、後は建築事務所に電話がかかってくるのを待っていました。
とはいえ、これがまた暇で暇で(笑)。建築事務所にかかってくる電話は1日10本もないほどの本数だったのです。
また、仮に電話がかかってきたとしても、「誰々は○○に行ってます」と言って伝言をメモするだけでOKでした。ですから、建築に関する知識がなくても十分対応できるものでした。事務の仕事も少しはありましたが、たまにコピーを頼まれたり、既に計算されてるものを見直すような程度でした。
鍵は私用に1本用意してくれてて「昼食などは外に自由に出ていいよ」と言われていました。家で留守番をしているのと何変わりない状況ですね。仕事中、あまりにやることがなくて暇だったので、ひたすら本を読んでいました。あとは英語や簿記の本も読みあさったりしていたことも。なんせ事務所内には私一人しか
いないものですから、何をしようが自由でした。
その点、精神的にも楽であったのですが、ずっとひとりぼっちで話す相手がいないというのも中々寂しいものですね。そのうち、ひとりで黙っているのが嫌になり、CD聞きながら歌を歌いだしていたこともありました。一度、歌を歌ってるとき、社員の一人が戻ってきて、超恥ずかしい思いをしたことも(笑)。おじさんから「おー、うまいねー」なんて冷やかしを受けただけで他は何も言われませんでした。それから、大音量の本気歌唱はやめましたけど(笑)。
あと、勤務して間もなく応接室にテレビが設置されたのでとても助かりました。昼のドラマには、とことんはまりましたね。主婦の昼下がりっていうものはこんなのかなぁーなんて想像しながら、そんな気分をお金を頂ながら体験していたというありえない状況でしたね。そうそう、お客様から貰ったという飲み物やお菓子も、飲み食べ放題でした。社員の人達は皆イイ人ばかりで、「あれ冷蔵庫にあるから、食べなよ」と朝声掛けてくれていました。
以上のように、建築事務所での事務兼電話番のアルバイトは、とても暇で楽な仕事でした。今になって考えてみると、当時の私は将来に向けてやりたいことがあったから、このアルバイトを楽しめたのかなと思います。というのは、最後の方は「私って役にたっているのかな?」などと思い悩むような場面も出てきたのです。自分の存在意義が薄すぎて悲しくなったりもしていました。仕事が暇なのは、ある意味ラッキーなことではあったのですが、それがあまりに長くつづくと、逆に精神的に苦痛なことなのかもしれないなと思ったりもしていました。
ちなみに私は今、地方でパートで事務の仕事をしてます。あの時より時給は低い上に仕事は忙しくて大変な毎日です。確かに、ひとりぼっちで悲しい気持ちになったりはしないですが、あまりに忙しい仕事もこれはこれでしんどいなと思います。今なら、あの職場に戻りたい!と本気で思います。
                            (暇で楽なアルバイトの体験談 40代女性)

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