試験監督のアルバイトの仕事は簡単でラク

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 私は以前、予備校の講師をしていたとき、時々、試験監督のアルバイトの依頼がきてやっていました。そのときの試験監督としての仕事場は、私大の入学試験の監督が多く、たまに資格試験で試験監督をする案件がありました。
入試の場合、基本的に各大学はその大学の教員が試験監督をするようですが、試験監督要員が足らない場合、予備校などのネットワークを通して試験監督が集められるケースもあったのです。
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 さて、この試験監督の仕事内容ですが、ただ単に楽な仕事だと考えていました。
何しろ、平素行っている講師業と違って、準備の必要などないからです。
何の準備も要らず時間をつぶすだけの仕事は、ただ単に楽に違いないというイメージがあったのです。
しかし、そんなとき、若いときにガードマンのアルバイトを何度か経験した私は、ひょっとしたら、時間を持て余すのではないかという不安が頭をよぎりました。その悪い予感は見事に当たりました。試験問題・回答の配布と回収を除くと、何もやることがなく時間を持て余してしまったのです。もちろん、カンニングなど受験生が不正行為をしていないかどうか、目を光らせている必要はありますが、そんな不正行為などよほどのことがない限り起きません。ですから、当然のごとく、試験監督は暇で暇で仕方ない状況になってしまったのです。
受験生が必死で問題を解いているのをただ「見てるだけ」という感じなのです。やることがない暇な時間を持て余すと、時間の過ぎるのが遅い遅い・・。学生たちは必死で問題を解いており、彼らは時間の経つのが速く感じているのでしょうが、一方の私たち試験監督は、時間を遅く感じているという状況でした。同じ空間を共有しているのに、立場によって時間についての感じ方がこうまで違うものなのかとある意味、新鮮な発見をして驚いたほどです。
 さて、この試験監督という仕事は、試験監督の目線から見ると、とにかく何の変化もない「暇な仕事」のひと言に尽きます。本当に何も変化がないのです。まあ、それが本来はいいのでしょうが・・。試験監督のアルバイトを初めてやったとき、事前に試験担当者から、次のような指示を受けました。
「入学試験でたまにカンニングなどする学生がいるので注意して見ておいてください」。その言葉を聞いたとき、もしそんな場面に遭遇したら試験監督は大変だなあ・・と思いました。大変なアルバイトを引き受けてしまったものだ・・と後悔の念すら湧いてきました。しかし、試験監督者は次のように言葉をつづけました
「もしカンニングをしている受験生を見つけてもその場で注意しないで下さい。どこの席の誰がカンニングしていたのか、後から報告するだけでよいです」と。
この言葉には拍子抜けして、椅子から落ちそうになりました。結局、もし何かが起きても試験監督は何もしなくてもいいし、逆に何かをしてはいけないのです。試験の最中は何も起こらず、時間が静かに過ぎる、というのが第一なのです。
そういった観点からすると、同じように「監視」が仕事であるガードマンの仕事はまだ変化がありましたし、気晴らしもできました。しかし、試験監督は、そのような気晴らしすらできませんでした。ただ、黙々と教室内に眼を光らせているだけという仕事なのです。
 このような暇で楽すぎる仕事は、一年のうち数回だけなら辛抱できるかもしれませんが、仮に毎日やれといわれたら自信はないなと思いましたね。おまけに、この仕事は眠気も催してきます。退屈だからです。退屈ゆえに眠気が催すのは人間ですから仕方がないにしても、仕事の最中にまさか試験監督が居眠りするわけにもいきません(笑)。そこあたりも眠気を我慢するのに本当に苦心しましたね。
ちなみに、一緒に仕事をしている先生に、「試験監督中に眠くなった場合、どうされてますか?」と尋ねたことがあります。するとその先生からは「教室内を歩き回ってます」という回答が返ってきました。なるほど、そういう手もあるのかと思いました。試験監督の仕事で眠くなるのは決して自分だけではなく、それぞれ眠気に耐える工夫をしているということなんでしょうね。
以上のように試験監督の仕事は、暇で楽な仕事です。しかし、そのあまりにも退屈すぎる仕事内容が逆に苦痛にも感じることがあるアルバイトではないかなと思います。入試の試験監督ついてはなかなか募集がないかもしれませんが、資格試験や学習塾の試験監督のアルバイトは、「バイト探しはシフトワークス」、【アルバイトEX】などで「試験監督」などの言葉で検索したら、結構見つかったりします。変化のない退屈な時間を過ごすのが得意な人はぜひやってみてはと思います               (暇で楽な仕事の体験談 60代男性)

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