半導体をチェックして印をつけるバイト

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今から20年近く前、某半導体メーカーの工場で業務請負のアルバイトをしていたときの話です。同じ業務請負会社から来ていたアルバイト2名と計3人で、私は早番・遅番・夜勤の3交替で、半導体の検査の仕事を行ってました。
当時、工場への派遣労働はまだ解禁されておらず、あくまでも業務請負という形で責任者を含むグループで、その請負先に出向いて働いていました。私がその工場で担当していたのは、ただひたすら下記のような手順の検査作業を繰り返すというものでした。
・1列にいくつもの半導体が繋がっている列を、検査装置に並べ、装置をスタート。検査を始める。
・検査が終わるまで待つ
・検査が終わったらモニターを見て、該当するNG品があれば、その半導体に印をつける
・印をつけたら並べてある半導体を片付けて、次の未検査の半導体を並べる
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基本的に並べてスイッチを入れるだけという単純作業です。
何も考える必要はなく、検査が始まったら、10分間は暇を持て余してしまうような簡単な仕事でした。
製品の良・不良の見分けは、最初に説明さえ受ければ誰でもすぐに見分けがつくようなものでした。
その工場では人とのコミュニケーションは、前後直の人との引き継ぎと、検査する半導体がなくなったときに生産現場まで確認しに行くときだけ。よくありがちな煩わしい人間関係もなく気楽なものでした。
作業そのものも楽でしたが、検査に生産が追いつかないこともしばしばあり、そんなときは更に楽な状況になっていました。検査する製品がやってこないと私達は何もやることがなくなるからです。しかも、そんな暇な状況が結構長時間つづくこともしばしばありました。ですから、特に夜勤で人が少ないときは見に来る人もいないので、床で寝ていたこともあったほどです。
そんな楽で暇すぎる工場の仕事だったのですが、私は長い期間は続きませんでした。当時、バブルが弾け飛んで不況の真っ只中でしたので、その工場と同系列の会社の余剰人員に仕事が優先して割り当てられることとなりました。そして結局、私達業務請負組は、仕事を失ってしまいました…ちなみに今では、その工場ではオートメーション化が進み、その工場で私がしていた仕事は仕事そのものがなくなっているようです。
     (楽なアルバイトの体験談 40代男性)

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