舞台撤去の登録制アルバイト体験談

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かつて、東京で服飾専門学校の学生をしていたときのお話です。当時、服飾学生だけあって服が大好きでした。ご飯代を削ってでも服を買いたい!というほどの好きっぷりでした。しかし、ご飯代削ったとしてもお金が足りない…楽な仕事はないか探していました。そんな時、某アルバイトサイトで見つけたのが登録制のイベント系バイトでした。
いざその求人元である派遣会社の登録会へ向かいました…ただ一人だと、心細かったので友達を誘って行きました。派遣会社へ着くと、オフィッス内でひとりの社員さんが大声で怒鳴り散らしていました。「てめえ、しばくぞ!」そんな乱暴な言葉がオフィッス内に響き渡っています・・・。この時点で、すでにこの派遣会社はヤバいと思いました。
ただ、せっかく来たのでとりあえず登録だけでもと考え、雇用についての説明を一通り聞いたのち社員さんとの面談へ…思いの外、ざっくりした面談だったのを今でも覚えています。「いつから来れる?」「とりあえず、仕事の予約して帰る?」みたいな感じでした。私は、その時お金がなかったこともあり、その面接の流れで、劇場のセット撤去の仕事に入ることになってしまいました。研修もないとのこと。これは誰にでも簡単にできてしまうような楽な仕事に違いないと思いました。
仕事当日は、渋谷のハチ公像の近くの交番前集合。そこから数台の車で劇場へ行って仕事が始まるという流れでした。集合場所に集まった人々を見渡すと学生が大半で、中年男性が数人混じっていました。そして、怒鳴り散らしていた見覚えのある社員が、何とその時の管理者でした。これは大変なことになったと一瞬思いましたが、まあ、雇ったばかりの派遣社員に対しては丁寧に違いないと無理矢理思い込みました。
そうこうしているうちに車は仕事の現場にへ到着。そこに来て、仕事内容を初めて聞かされました(面談では、ここでこういう舞台をやっててここでとりあえず仕事するからしか聞いていませんでした)。
そのとき聞いたのは、舞台撤去を本業にしている人たちがいてその人たちの手伝いをするというものでした。いざ会場に入ってみると、舞台は回転式の大がかりなもので、雨降らせる装置が設置されているなど驚きがいっぱいでした。「わあすごいなあ」と私は感心しました。派遣会社の雰囲気は少し嫌だけど、こんな素敵な場所でアルバイトをするのなら、良い一日になりそうだと思いました。また、私も含め、この仕事を未経験の人が多かったので、簡単で楽な仕事しか与えられないだろうから安心だなと思いました
ただ、そんな、感慨に浸っているような時間はつかの間・・・。責任者にあたる派遣社員の人と、いかにも強面の現場社員がやってきて「お前ら、さっさと動け!給料出さないかんな!」って怒鳴ってきたのです…
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そして仕事が始まったのですが、それが大変で大変で・・
ずしりと重たい巨大な木の棒や窓を運んだり、超巨大なベニヤ板数人がかりで運んだりしました。
あまりの重さに手がもぎれそうでした。
それだけでも大変だというのに、その間も、社員の怒鳴り声は止まずです…「はやくしろよ!止まるな!」「さっさとやれよ!どつくぞ!」挙句の果てには背中を叩いて煽ってきます。私はプレッシャーと恐怖を感じながら、ただ懸命に作業を進めました…
ようやく地獄のような舞台の片付けが終了。やったーこれで解放される!と思えたのもつかの間。それから次の公演のために、トラックに撤去した荷物を載せる作業が待っていました。トラックの高さが異常に高い。しかも、運んでるものはデカイ重い。さらに怒鳴り声が容赦なく飛んでくる。ほんと、体力的にも精神的にも、もう限界でした。
なんとか1日の仕事が終わったときは、言葉で表現できないほどの極度の疲労感で、もうろうとなっていました。それから社員さんのところに並んで、ひとりずつ給料を手渡しで貰いました。ただ、そこには「お疲れ様」といったねぎらいの言葉もありませんでした。凄い上から目線で、「俺たちが使ってやってるからお前ら給料もらえるんだぞ」みたいな感じでした…
私は上記した、舞台のセット撤去の仕事を通して、世間はキツイ仕事があるということを知りました。また、派遣会社の中にはブラックな会社もあり、そういった会社は社員が派遣社員を見下していると感じました。私はそれ以降、その派遣会社からの仕事は受けていません。今後、どこか別の派遣会社に登録するにしても、事前に評判などをよく調べてから登録会に行こうと思います。楽な仕事にはなかなかありつけないものですね・・
  (楽な仕事と思いきやキツかったアルバイトの体験談 20代男性)

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