ドーム球場でのビールの売り子バイト

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私が今までやったアルバイトの中で、人間関係が楽な仕事だと感じたのは、ドーム球場でのビール売り子のアルバイトです。友達の勧めで、ドーム内の某大手ビール会社に面接に行き、その場で即採用されました。早速、当日のナイターより売り子バイト開始となりました。
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ビール売り子のアルバイトは基本給+出来高制で、一般的なアルバイトと違って、出勤日などのシフト制ではありませんでした。ですから、毎週決められた曜日に行くというものではなく、野球がドーム球場で開催されている日の中で時間が合えば行けばいいというシステムでした。そんなこともあり、都合の悪いときや気が向かない時は出勤しなくても良かったので精神的に楽でした。
ユニフォームは半袖短パンに帽子が支給されました。売り子は、球場の観客を相手に「〇〇の一番搾りいかがですか~!?」みたいに大きな声を出しながら、球場内を歩いてビールを販売します。ビール野球そっちのけでお客様の顔が見える様に歩くため、必然的にドーム内の急な階段を後ろ向きで下りします。初めのうちは、こんな器用さがいるようなアルバイト、絶対無理だよ!と思っていたのですが、これは慣れるものですね。何度かアルバイトに入るうちに、後ろ向き階段歩きもマスター出来ました。ただ、重たいビール持って後ろ向きに歩くのですから、少々体力と根性がなければ出来ないバイトだとは感じました。
ビール売り子は出勤率が高ければ、お客様とも顔なじみになります。「お~がんばってるね。今日もビールお願い!」みたいに良く声をかけられるようになりました。そういったお客様は球団の熱狂的なファンで、試合をかなり頻繁に観にきていました。ビールを買ってくれる確率も高く、こちらもうれしくて笑顔を振りまくり。スマイル=0円とはよく言ったものです。そういった、ビールをよく買ってくれるおじ様たちは、内野指定席で野球観戦をしていることが多かったです。ですから私もビールを販売するときは内野指定席をくまなく歩いていました。
一方、コカコーラなどジュースを販売する売り子は子供達がターゲット。内野自由席や外野を狙って歩く形になりました。子供ターゲットの場合はお金を出すお母様がターゲットとなるため、イケメン男子高校生のアルバイトが主に担当し笑顔を振りまいていましたね。
ドーム球場でのビール売り子バイト同士の人づきあいについては「人間関係が楽」の一言。仕事中、特に売り子通しの会話はしなくても良いので、揉め事も起こりようがありません。話をしなくてはいけないのは、ビールを積んでくれる「チェッカー」と呼ばれる大学生バイト。彼らは、腰にぶら下げてるお金の管理をしたり、時にはビールが売れずに落ち込んでいる売り子を励ましてテンションを上げたりしていました。上下関係があるわけでもなく、こちらも人間関係は楽そのものでした。
ドーム球場でのビール売り子バイトの固定給1500円+出来高払い。ビールが売れなければ大した稼ぎにはなりませんでが、何とも言えないバックヤードとゆるさと人間関係の楽さ、ザワザワした野球のムードが気に入っていて、楽しくアルバイトをつづけることができました。
ビール売り子バイトの勤務時間は、試合開始の3時間前に球場入りしてから勤務終了は大体8回表くらいまで。なぜ9回まで勤務しないかというと、だんだん試合が終盤になってくると、そこからビール飲もうと意気込むお客様も少なくなるため。売れなくては意味がないので、売り子も徐々に引き上げはじめるのです。個人差はありますが、1日長くても6時間勤務ほどだったと思います。
ただ、日本シリーズは全く別物で、通常の3倍~5倍売れるので勤務時間も2時間ほどプラスして考えていました。日本シリーズがあるとお給料も上がりましたし「大入り袋」も貰えていました。あの大入り袋は球場から貰ったのか、それともビール会社の上層部から貰ったのかは分かりませんが嬉しい出来事でしたね。ですから、日本シリーズがドーム球場で開催されるのを毎年願っていたものです。
ビール売り子のアルバイトはある程度の根性と体力が要り、汗だくになります。ただ、大きな声を出してすがすがしいですし、人間関係が楽で、何より思い出にも残るアルバイトでした。今から思えば、楽しいバイトだったなぁと思います。
   (人間関係が楽なアルバイトの体験談 30代女性)

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