私はある会社で書類をコピーして処理する仕事をしていました。このアルバイトがとても楽な仕事だったことを覚えています。
研修はあるにはありましたが、コピー機とシュレッダーの使い方を教えられて終了。誰でもできるような簡単な仕事内容だと分かりました。
その仕事内容は渡された書類をコピーしたら破棄する。その繰り返しだけでした。
作業は至って楽で簡単。体がきついとうことも全くなくおしゃべりしながらただひたすらコピー機とシュレッダーの繰り返すだけ。
コピー機とシュレッダーはいつも長蛇の列でした。並んでいるときも時給がもちろんはっせいするわけです。そんなときもひたすらおしゃべりを楽しんでいたものです。
出る紙ごみの量がすごく多かったので、ゴミ係とシュレッダー係とコピー係に別れてやってました。
私も含めみんな楽そうで暇そう。
しかし、仕事内容はあまりに簡単すぎて、モチベーションはそれほど高く保てなかったです。
「楽だけど、この仕事意味あるのかな?」と思うメンバーもたくさん出てきて、特に体力有り余っている人には長く続けるのは無理だったみたいです。
最後はおじさんおばさんくらいの人たちしか残らず若手はどんどんやめていってしまい、活気もなくなってしまいました。
私は掛け持ちで他のアルバイトもしていたため、気晴らしになりましたし、ちょうどよいおこづかいになってありがたかったです。
こんな楽な仕事なのにお給料もらえるなんてラッキーって感じでした。
しかし、もしこの仕事を本業にして1日中やるのはしんどいかなと思います。
仕事自体は確かに楽なんですけど、意味のない作業を延々とさせられるのは勘弁という感じです。
自分たちの仕事って何かの役にたってるのか、とか考え出すとしんどいかなと思うのです。
会社は法律事務の書類を取り扱ってる会社だと面接のときに言ってましたが、最後まで実態はよくわからないままでした。
仲良くなった50過ぎのおばさんがこんなことを言っていたのが印象的でした。
「私らみたいに他で雇ってもらうには難しい年齢の者にとっては、楽だしちょうどいい。だけど、もっと他でガンガン働けるなら、こんな楽な仕事覚えたら他で仕事できなくなるんじゃないかな?」
しばらくこのアルバイトをつづけて私もそのように思うようになりました。
結局、たまたま正社員の仕事を紹介してくれたのと、会社の将来的な面に不安を感じ始めるようになり退職しました。
私が一緒に仕事してたメンバーはほとんどやめてしまい、あの会社がまだあの業務をしているのかな?などと思うことがあります。詳細こそもう知りえる術はありませんが・・。
他の仕事で忙しい日々を送っている今ではあの仕事がいかに楽な仕事だったのかが分かります。
厳密にいうと、たしかに楽な仕事ではありましたが、楽しんで続けられる仕事ではなかったということです。
きっとこれから先もあんなに楽な仕事をすることはないかな…と思います。でもただ楽なだけではなく、長く続けるためには楽しさややりがいも必ず必要になってくるんだなということを実感しました。
(楽なアルバイトの体験談 30代女性)