私は小学生の頃から食べることが好きで、将来調理師になりたいと思っていました。学校が終わってからは調理の仕事について調べたり、家で料理を作り家族に振る舞うという日々を過ごしていました。
しかし、中学、高校になるにつれて勉強や部活で忙しくなり、だんだんそういう機会が少なくなってしまいました。自然と調理に関する興味も薄くなり、高校を卒業後はビジネスの専門学校に進学し、そのまま事務系の仕事に就職しました。
はじめのうちは就職した会社で順調に仕事をこなしていました。決して給料は高くありませんでしたが、希望の休日は確実にとれるなどよいところもありそれなりに納得して働いていました。
しかし、激務なうえ、上司との折り合いが悪く、疲労とストレスで体調を崩してしまいました。まだ働き始めてから4ヶ月ほどで新人ということもあり、無理して仕事を続けてしまい、職場でめまいを起こすようにもなってしまいとてもショックを受けていました。
その後、病院に通院し始めたのですが、その頃は食生活も荒れていて、コンビニ弁当ばかり食べていました。そのことを医師の先生に話し、栄養指導をしていただいたのですが、指示された通りに食生活を改善したところ、みるみるうちに体調が改善され元気になっていきました。
このときに食事の大切さを改めて実感し、夢だった調理師の仕事をふと思い出し、転職をしようと思いました。
中学からは全く自分で料理をしてこなかったのですが、いざ大人になって練習で始めてみると、感覚は覚えていきました。だんだん楽しくなり、それが高じて実際に仕事として働いてみたくなり転職をすることを決心しました。
転職活動をした末決まった転職先は介護施設の厨房でした。人生初めての飲食業界での仕事だったのでとても緊張していました。
しかし、いざ働き始めてみると、職場の研修がしっかりしていて、上司も優しく丁寧に指導してくださる方でした。
また調理の仕方だけではなく栄養についてもしっかりと学ぶことができるところだったのでとても勉強になりました。
介護施設ということもあり、食べ物の独特な大きさを覚えること、衛生管理や感染症発生時の非常事態についての講習会など、働き始めてからもしっかりとした学びの機会があり、様々なことを勉強できて良かったです。
また何より、心から湧き出てくる喜びがありました。調理に関わる仕事をしたい。それが夢だったので、前の職場に比べて気持ちが軽くなり、肩の力を抜いて仕事にあたることができたのです。
給料こそ前の職場より下がってしまいましたが、職場の雰囲気は明るく賑やかでチームワークも良く、それぞれの役割をしっかりと与えてもらえるだけでもうれしかったです。また、会社に貢献出来ていると自覚させてくれるような職場であり、かつ従業員1人1人を尊重してもらえるような職場であったので転職をして本当によかったと思います。
(転職の成功体験談 20代男性)