結婚を機に寿退職し転職をすることは「寿転職」と呼ばれます。
そんな「寿転職」について日経新聞で記事が出ていました。
記事によると、内閣府の調査で寿転職をした人の収入は平均で8.5%減少することが分かったそうです。
結婚前は正社員として働いていた女性が、寿退職後は正社員として働けず、派遣やパートタイムとして働かざるを得なくなることがその背景にあるようです。
そんな私は現在30代前半の女性ですが、寿退職組です。記事を読んで「なるほどそうかあ~」としみじみ思いました。
私は22歳のとき大学を卒業して新卒で銀行に入社。10年ほどその銀行に勤めました。結婚が決まり、寿退社してから転職活動をしました。いわゆる「寿転職」です。
寿転職をしようと思った理由は、結婚後はいずれ出産・子育てでお金がかかると思ったからです。
銀行に勤めていた気質もありますが、働けるときに働いておいて貯金を増やしておこうという強い気持ちがありました。
大学生のときの就職活動はすんなりと銀行への就職が決まりました。ですから寿退職後の転職活動もすぐに決まるのではないかと思っていました。
ところが、それがなかなかうまくいきませんでした。
ネックになったのはやはり結婚に関することです。
「結婚後のご予定はどのように考えてますか?」
そんな質問を面接官からされたとき、答えようがなく気まずい雰囲気になってしまっていました。
というのは出産の予定が決まれば、仕事を辞めようとあらかじめ考えていたからです。しかし、採用側にしてみれば、採用してもすぐに辞められたら困るわけなんですよね・・
「出産しても仕事を続けます!」などと嘘もつけないですし、「そ、そうですね・・とりあえず短い間でも働ければ・・。」といつもお茶を濁すように答えていました。
そして結果は不採用の連続でした。
女性の寿転職って難しいものだなと実感しました。
そんな私も、現在は結婚を経て、あるメーカーで働いています。子育てに理解がある会社ということもあって、寿転職に寛容な面があるのも採用になった理由かもしれません。
あとは、面接で「仕事をしたい」という思いを強調したことも勝因だったと思います。
寿転職は、どうしても出産・子育てのことを考えて転職活動を考えがちです。
しかし、長いスパンでもものごとを考えたらの話です。すぐに子供ができるとは限りませんし、辞めるか辞めないかはそのときになってまた考えたらいい。
そのように考えるようになって、「仕事への熱意」を前面に出して面接での回答をしました。それが面接官の気持ちを動かしたのではないかと思います。
ちなみに給料に関しては私の場合、前職と比べて5%ほど安くなりました。ただ、残業もなく満足しています。ただ、知り合いの寿転職組のなかには前職より給料がかなり低くなってしまう人もいます。
(寿転職の体験談 30代女性)