ここしばらく就職戦線は売り手市場だといわれています。有効求人倍率は1.48を記録していて、これはバブル期とほぼ同じ水準だそうです。
それだけに、学生の内定辞退者が続出していて各企業は学生たちの引き留めにやっきになっています。
その引き留め手段のひとつとして「オカヤク」なるものが増加しているのをご存知でしょうか?
今や主要企業の4割以上が「オカヤク」を行っているのだとか。
オカヤクとは、就活生の親を対象に、子供の企業内定に賛同しているか確認するというもの。これは、電話や書類(内定同意書)送付などによって行われます。あるいは内定者の親を対象にした懇親会を開くことで「オカヤク」を行っている企業もあるそうです。
「オカヤク」には、親が子供が内定した会社に親しみを持ってもらうことで、就活生の引き留めを行うという狙いがあるのです、
しかし、オカヤクには賛否両論あります。ネットで探してみると以下のような意見がありました。
(賛成意見)
・内定辞退をするのが遅い人もいるから「オカヤク」は致し方ない
・バブルの時は内定者向けの豪華旅行などもあったし全く問題なし
・親を巻き込むことは戦略的には評価できる
(反対意見)
・企業は辞退されない魅力をつけることを考えるのが先では?
・そもそも就活生は自分の人生を親に頼るべきでないと思う
・新卒で無理に採るより中途採用枠を増やしたらいいのでは?
・過保護すぎて気持ちが悪い
・場当たり的な対策に過ぎないように感じる
ちなみに私は、「オカヤク」についてどちらかというと賛成意見です。
賛成する理由は、親に会社訪問をつくっている会社は離職率が低いという話を聞いたことがあるからです。
それは、親が会社訪問することによって会社に親しみを持てば、子供は「親の期待に添いたい」という思いから会社を辞めにくくなるという背景があるようです。
つまり、就職とは、就活生が単独で決めればいいというものではなく、親や親せきなども決して無関係なものではないということです。
また、就活生自身も自分の適性や嗜好のみで応募先企業を決めているわけではないと思います。
もちろん人によって違うでしょうが「親を安心させたい」という気持ちから、有名企業や業績が安定した会社を好んで受ける人も多いと思うのです。
就職と親というのは無関係どころか大いに関係があるのです。それならば、内定を出した時点から親を巻き込むというのは、むしろ自然な流れであるとも思います。
「オカヤク」によって結果的に内定者も親の期待に沿うためにより一生懸命仕事に励み、すぐ辞めるなんてことは少なくなるのではないかと思います。。
(就職に関する話題 30代男性)