私は20代の社会人です。学生時代にはとにかくいろいろなバイトをしていましたが、中でも印象的だったのは、選挙の出口調査バイトです。
選挙の出口調査バイトの仕事内容
「出口調査ご協力お願いします!」
選挙で、投票が終わった有権者にと声をかけてくるスタッフがいますよね。私はその出口調査バイトを何度か経験したことがあります。
その仕事内容は簡単です。投票を終えて出口から出てきた有権者に、声を掛けて、アンケートに回答してもらうというもの。
マスコミによってヒアリング方法は若干違いますが、タブレット端末を使って、回答してもらうケースが多いです。
アンケートは、投票した候補者名や支持している政党、内閣への満足度といった質問が10個ほど。2分ほどで終わる簡単な内容です。それらのデータをもとに、マスコミは選挙の情勢を分析するのです。
有権者が回答が終えたら「ご協力ありがとうございました!」とお礼を言って、次の有権者に声を掛ける。その繰り返しです。
選挙の出口調査バイトの楽なところ
選挙の出口調査バイトをやったことがあると友人などに話したら
「それって楽なバイト?それともきつい?」
と聞かれることが結構ありました。楽かきついかどうかというと、
「楽でもあり、きつくもある」
と私は答えていたものでした。
では、楽なところは何かというと、
「自分のペースで仕事ができる」
というところにあると私は感じていました。もちろん、出勤時間や終業時間、立ち場所、休憩の時間帯などは細かく決められているのですが、基本的には一人で行動することができるのです。
朝、投票所に到着すると、選管さんといって、その投票所の責任者の方に挨拶をするということはしなくてはなりません。それは毎回、緊張していたものの、せいぜい1分ほどで終わります。
それが終われば、あとは、1人で気楽に仕事に取り掛かることができるのです。
また、私が経験したバイトでは、ノルマというものはありませんでした。前回の選挙をもとにした目標件数はありましたが、それに届かなくてもペナルティが与えられるということはありませんでした。
仕事内容も簡単な単純作業ですし、そこそこ真面目になっていさえすれば、まず、会社から怒られるようなことはありません。
選挙の出口調査バイトのキツイところ
選挙の出口調査バイトといえば、「キツイ」という声も少なくありません。実際のところ、私自身も「きついなあ」と感じた場面がいくつかありました。
それを2つ挙げるとすると、一つ目は「精神的なきつさ」です。
出口調査員バイトは、投票所の出口の近くをうろうろするだけなので体力的にはそうきつくないと思います。ただ、精神的にショックを受ける場面がありました。
それは「声をかけてもかけても誰も出口調査に協力してくれないとき」です。
「出口調査にご協力お願いします」と丁寧に声をかけても、有権者は立ち止まってくれると限りません。
「え?出口調査?結構です」
「急いでるし、ごめん」
「邪魔だ!どけ!」
みたいに断られることもあるんです。すると、「は~~」と凹んでしまったものです。有権者にも事情があるのは分かってるのに、何だか自分が人格否定されたような気分になってしまいました。
まあ、それは経験値が増えてくれると、どうでもいいことになっていきましたが。
「キツイな」と思った2つ目は
「いわれもない説教されるとき」です。
数年前の衆議院選挙のときは、頑固そうなおじいさんに
「今の政治は一体どうなっているんだ!?不祥事ばかりじゃないか!お前たちマスコミはもっとしっかり監視せんか!!」
と10分くらいも説教されたことがありました。
「自分は単なる大学生バイトで何も分かりません・・」というのが本音ですが、火に油を注ぐことにもなりかねないので「は、はい。ごもっともです。貴重なご意見ありがとうございます」などと答えていました。
それにしても「きついなあ」と思いましたし、精神的に参りました。
まあ、そのように説教してくるような人はごく稀で、大抵は「寒い中ご苦労様」などやさしい言葉をかけてくれますし、出口調査に嫌な顔せず協力してくれる人がほとんどです。
選挙の出口調査バイトの時給は?
選挙の出口調査バイトはどれくらいのお金になるのか?というのは知りたい人が多いと思います。
会社によって違いはあるかと思いますが、時給1100円~1600円だったと記憶しています。日給にすると、9,000円~15000円くらいでしょうか。(最高は時給1800円でしたが、そのときは人が集まらず、特別時給みたいな感じのときでした)。
私の感覚としては仕事内容からすると「結構おいしいバイト」に分類されていました。交通費も支給されていましたし。
選挙の出口調査バイトの服装・持ち物
選挙バイトは私の知る限り、どれも服装は自由でした(ただし、派手な服装は厳禁)。私の場合は、カッターシャツの上に灰色のセーターを着て冬場は紺色のコートを着込んでいました。靴は黒っぽいスニーカーを履いていました。
要はあまり目立たない普通の格好をしていたらOKだと思います。
持ち物は研修で配布されたマニュアル、専用のタブレット端末、予備バッテリー、雨具、防寒具、腕時計、スマートフォンなど。特にバッテリー類については注意していました。
バッテリーが切れたら仕事になりませんし、スマホのバッテリーも切れたら本部と連絡がとれなくなってしまうので・・
まとめ
以上、選挙の出口調査バイトについて述べました。このアルバイトについては、1人で仕事をできて楽だと感じる部分がある反面、回答を拒否された時の精神的きつさもある仕事だと感じました。
時給は1,100円~と仕事内容からすると割がよいバイトだと感じました。