個人経営のコンビニバイトは人間関係が楽

私は高校生だったときに個人経営のコンビニでアルバイトをしていました。地方にある小規模なコンビニということもあってか、人間関係が楽なバイトでした。

私が高校生の時にアルバイトをしていたコンビニは、高速を降りてスキー場にあがる途中に立っていました。それだけに、スキーシーズンにあたる冬場はお店のカゴがなくなるくらい店内は満員となることもありました。レジではペットボトルの陳列棚まで行列が出来ることもあったほどです。
コンビニエンスストアの仕事内容は多岐にわたっていました。列挙すると以下のようなものがあります。
・ゴミ出し・レジ・店内の清掃・発注・フライヤー調理・おでん調理・肉まん調理・陳列棚補充・商品受け取り・郵便物・宅配物の受け取りと受付・ポップ張り替え・店内広告の張り替え・店外の旗の付け替え・新商品のポップデザイン・チケットの発券業務
コンビニでのアルバイトは簡単そうに見えて、実は意外と沢山の仕事があるのです。ですから、最初のうちは仕事を覚えるのに大変な面はありました。ただ、コンビニバイトの業務内容はひとつひとつはどれも単純作業で、体力を使うものではありません。一度把握してしまえばあとは体が勝手に動く感じでスイスイ仕事をできるようになりました。
忙しい冬のシーズンはスキー客で仕事は忙しかったです。ただ、そんな季節もなぜか、その個人経営のコンビニでのアルバイトは人間関係は楽でした。それは今から思えば店長の人柄が良かったゆえだと思います。店長は私含めアルバイトスタッフのことやお客様のことを大切に考えてくれる人でした。クリスマスやお正月にバイトに出勤したときは店長がケーキをプレゼントしてくれました。
また、長期休みにシフトに入ったときは「お疲れ様。ありがとう。助かったよ」と言ってくれて心がほっこりしたことも。他にも、高校を卒業してバイトを辞める時は10000円のお祝い金も下さったこともありました。エピソードを書けばきりがないのですが、とにかく店長の人柄がよく、私たち高校生バイトのことも自分の子供のように大切にして下さいました。私だけでなく、他のアルバイトスタッフもそんな店長を慕い信頼していました。
ですから「店長のために協力してがんばろう」という一体感のような空気が自然と生まれていました。皆同じ方向を向いて仕事を頑張っていただけに、足を引っ張ったりいがみ合ったりするようなことはありませんでした。それが人間関係が楽な職場につながっていったのかもしれません。
実際のところ、他のアルバイトスタッフとの人間関係も楽でした。寒い日は休憩時間にあったかいココアを持参して下さり「これ飲みな」とくれたり、同い年の子とは和気あいあいとおしゃべりをしたり。
スキーシーズンの忙しい時期は、それぞれ仲間たちを助け合いながら仕事をこなしていたものです。忙しくても、きつくて辞めようと思ったことはありませんでしたね。むしろ、時間があっという間に過ぎていって心地よかったほどです。
ちなみに、スキーシーズン以外の時期はというと、お客さんの数は少なく、のんびり仕事をすることができました。暇な時間が多くあり、店長や他のクルーとおしゃべりをしながら、楽しいひとときを過ごしていました。常連のお客さんと世間話をするなんてことも結構ありました。
常連客の方々は近所の方ばかりで、気持ちよく挨拶をしてくれましたし、今日も一日頑張ろうって気になったものです。そんなとき、オーナーは地域の住民たちにもいかに愛されているか分かりました。中にはわざわざ遠方から買い物に来られる方もおられたほど。商売には、単に商品をたくさん売るかだけでなく、人間関係が重要なんだなあと勉強になりました。
最後に、思わず自分でも笑ってしまった出来事をお話します。
あるお客様に紙をくれと言われ、慌て私はトイレのティシュを持って行くとお客様は大爆笑するのです！えっ？なんでこんなに笑われてるの？って思ったらお客様が欲しかった紙はコピーの紙が切れてしまっておりその補充をお願いしていたのでした！他にも店内にはわりと多くのお客様がおりほんとに恥ずかしかったです。お客様にも紙くれって言ってまさかトイレットペーパーがでてくるとは思わなかったよって言われました。皆で顔を合わせて笑いあいました。
何が言いたいかというと、そんなほんわかした空気が普段からバイト先のコンビニには流れていたということです。そのように人間関係が楽だったからこそ、忙しいシーズンがあっても働きやすい場でありつづけたに違いありません。
以上、高校時代のコンビニバイトの体験談でした。アルバイトという立場であるとはいえ、初めて働いた場所がその個人経営のコンビニで良かったなって思います。私も将来、人の上に立つ機会があるとすれば、他の社員からもお客様からも愛される人間関係を構築していきたいと思います。
　（人間関係が楽なアルバイトの体験談　20代女性）