私は大学生のときにやっていたアルバイトのなかで、学習塾での事務バイトが一番ラクで、且つ面白いと思いました。
大学生になって間もない頃、塾講師のアルバイトを探していました。ただ、指導経験もなかった私は、手始めに事務に関わるアルバイトから始めてみようかと思いました。そんななか、たどり着いたのが学習塾での事務バイトでした。
事務の仕事というと、デスクで封筒入れをしたりエクセル入力をひたすらしたりするイメージを持っていたのですが、実際は全く違っていました。事務にとどまらず、とにかく広範囲に渡る業務をすることになったのです。例えば、電話対応、試験の採点、問題作成、あとは高校前でティッシュ配りをしたり該当のチラシを投函したり・・。模試の前にはその準備作業も手伝いました。
高校前でのティッシュ配り業務では、社員さんの車に乗って、北は栃木から群馬や埼玉、神奈川、千葉など色々な地域にある高校まで塾の広告が入ったティッシュを配りに行っていました。新宿に本社がある学習塾だったので、勤務時間のほとんどは移動時間となります。仕事をしているというよりはまさしくドライブです。往復の車内では、社員さんや他のアルバイトスタッフとでいろいろな話で盛り上がりました。遠方に行って(無料で)ランチまで楽しめて、ちょっとした小旅行気分でしたね。
目的地の高校に着くと、高校生の下校の時間に合わせて一気にティッシュを配布します。またたく間にティッシュははけてしまうので、ほんの10分程度で業務終了です。配り終えたら付近に落ちているティッシュやビラを拾い集めて現場を撤収。次の目的地に向かい同じことを繰り返すというだけでした。とにかく移動時間が長く、そんな時間にも時給がしっかり発生していたので、何て楽なアルバイトなんだ!と毎回のように感じていました。
また、模試の時期には、原則大学生のアルバイト1名と社員さん1名がペアになり、模試の運営を一から行っていました。まず受験票の作成と発送からはじまり、受験票の付け合わせ作業、問題用紙を数える作業、時間割表作成などこなしていきます。模試当日には、会場の設営を行い、受付や試験監督業務もこなしていました。
当時大学生であった私は、ちょっと前まで自身が模試を受ける立場の高校生でした。それだけに、模試の運営を通してちょっとした感動がありました。自分が受けていた模試がこのような形で運営されていたとは!と発見の連続だったのです。
あとは仕事を通した達成感を得られることもできました。間違いのないよう何度も問題用紙を数えたり、受験票の番号を付け合わせたりしながら、懸命に業務をこなしていました。そして、模試が終わった後とき、なんともいえない開放感と感動を味わうことができたのを覚えています。
学習塾の事務バイトは、いろいろやることがあったのですが、不思議と苦しいと感じたことはありませんでした。やっぱり今思い出しても楽なアルバイトだったと感じています。その理由は2つあると思います。ひとつめは、仕事を通した達成感を感じることができたこと、もうひとつは、模試に関わる作業の多くは、暇な時間が多かった点にあると思います。
後者について、例えばとりわけ試験監督業務は、カンニングしている生徒さんがいないかただ見張っているだけでした。単なる見張り役にすぎず、一日中ボーッとしているだけの仕事と言っても過言でないほど暇な時間が多かったです。そんな日にも、日給換算で一万円ほどが発生しており、本当にこんなにお金をもらってもいいのか?と思うほど楽なアルバイトでした。
ちなみに、私がアルバイトをしていたその塾は、全国チェーン展開しているような大手塾ではありませんでした。系列塾が関東に数か所だけあるだけという小規模な塾でした。それだけにあまり細々した決まりや規則がありませんでした。それも今考えると「楽なアルバイト」だと感じた要因になってだったのかもしれません。
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私は大学生のとき、この学習塾での事務バイト以外にも数多くのバイトを経験しました。そのなかでも、いつも懐かしく思い出すのは結局この塾での事務バイトのことばかりです。楽なアルバイトだったというのもそうですが、仕事が面白く、社会人としての基礎を身に着けることができたのが大きかったと思います。今考えても、大学生のときにこのアルバイトと巡り合うことができて本当に良かったと思います。
(大学生時代の楽なアルバイト体験談 40代女性)
仕事内容が面白かった!学習塾事務バイト
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