私はかつて、朝10時開店夜9時閉店の写真のチェーン店で、アルバイトをしていました。その写真店でのアルバイトは仕事内容も人間関係も楽な仕事でした。
その仕事内容は、デジタル写真のプリント、フィルムの現像とプリント、Tシャツやシールなど写真を使った小物の受注、カメラ用品の販売など。シフトは早番と遅番の2交代、もしくは早番・中番・遅番の3交代制で基本的に1人で勤務していました。
この「1人勤務」というのがいろいろな意味でとても楽でした。確かに、仕事は全て1人でこなさなくてはならず、誰かに頼ることができないという面は大変かもしれません。ただ、見方によっては、誰かに気を使うことなく自分のペースで仕事を進めるためとても楽な仕事でした。特に人間関係が楽だったという点は非常に大きかったですね。
店長や本社の人たちが店に来ることもたまにありますが、1週間に数えるほどでしかありませんでした。しかも滞在するのも短時間なので、そのことで特に気を使うようなこともありませんでした。
写真店にはさまざまなお客さんがやってきます。聞かれたことはできる限り全て答えなくてはいけませんし、業務内容は全て覚えていなくてはなりません。アルバイトがスタートしてはじめのうちは先輩のアルバイト2人体制の勤務で、一から仕事を教えてもらいました。
2週間ほどすると仕事をひとりでこなせるようになってきて、次第に1人でシフトに入る時間が増えていきました。その写真店はスーパーマーケットと同じ建物内に店舗を構えていました。立地からするとスーパーでの買い物ついでに結構お客さんが来そうなものです。しかし、入り口がスーパーマーケットと別になっており自動ドアで仕切られた完全に独立した空間の店だったため客数は少なかったです。
ですから、お客さんが来ない限りはそれほど緊張した態度で待っている必要もありませんでした。お客さんがきたときだけ接客をすればいいという仕事。勤務はいつも一人体制であったので、人間関係も楽で精神的に穏やかなバイト生活だったと今になっても思います。時間によって波こそありましたが、お客さんが来ない時は1時間以上も誰も来ない時もありました。そんなときはとにかく暇で暇でやることがありませんでした。ですから、暇つぶしも兼ねて、店の掃除をしたり、発注業務をしたりしていました。
そんな暇な時間、何をしていても誰の目にも止まらなかったのでとても気楽でした。同僚のアルバイトと話をするといえば、シフトの交代時に引継ぎをするときくらい。気の合う人だとその時に雑談もしていました。ただ、特に共通話題のない人なら、必要事項を話すだけで簡単に引継ぎが出来きました。そういったドライな人間関係も楽で居心地が良いと感じました。
そんな浅い人間関係だっただけに、アルバイト仲間同士での飲み会や忘年会といったものも一切ありませんでした。私はお酒を飲んで人とワイワイ盛り上がるのが苦手なので、そういった機会がなかったのもむしろ好都合でした。
早番と遅番の人は、スーパーの出納室へお金を取りに行ったり、預けに行ったりといった仕事もありました。その時、出納室で幾人かの人と一緒になる場面もありました。ただこの場合も、業務のこと以外は全く話をする必要がありませんでした。その他仕事で接点があるのは警備員さんや宅配業者さんぐらい。
以上のように、私が働いていた写真店でのアルバイトは、仕事関係の人と接点が意外と少ない仕事だったと思います。1人でひととおりの業務をこなす必要はありましたが、とにかく人間関係が楽で気楽に働ける居心地のよい職場だったと思います。
(人間関係が楽なアルバイトの体験談 30代女性)
1人で勤務の写真店でのアルバイト体験談
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