私は大学4年生のときから1年9か月間、ある楽なアルバイトをしていました。それは個人事務所での電話番のアルバイトです。
9ヶ月間そのアルバイトをして大学卒業になり、同時にそのアルバイトも卒業するつもりでいたのですが、残念ながら就職が決まらず就職浪人になってしまいました。そのため、その仕事を継続させていただき、その後1年勤めて、合計1年9ヶ月仕事(というか留守番)をさせていただきました。
その仕事内容は、これでお金をもらえてしまったらもう他の仕事が出来なくなってしまうのでは?と心配になるほど、自由で楽な仕事でした。
雇い主は個人経営の仕事をしていたこともあって外出している時間が長く、事務所内には私ひとりだけということが多かったです。
会社に一応は電話番として待機しているものの、ほんの時々しか電話が鳴ることはありませんでした。やることがなくて暇になると書類整理や掃除などしてはいたのですが、それもやることには限りがありました。ですから、あとは携帯電話をいじったり、マンガを読んだりして時間をつぶしていました。
ある日のこと、こんなおいしい仕事にどうして空きがでたのかな?と思い上司にに聞いてみると「一人きりだし、やることなくてつまらないと定着率悪かったよ」と話しておられました。
私はそれを聞いてびっくりしました。なぜなら一人で仕事が楽なのは皆、望んでいることではないのかなといつも思っていたからです。
ただ、考えてみたら、あまりに仕事が暇で楽すぎると、人によっては嫌になる人もいるのかもしれないなとも思いました。
ちなみに、私が大学生だった頃、同級生たちは、「アルバイトを通して人間的に成長できてるよ!」「アルバイトはかけがいのない社会経験だよね!」なんて目を輝かせて話してくる子もたくさんいました。そんな話を聴くたびに、「その反面私は・・」とちょっぴり寂しくも思ったものです。
ブラック企業のようにキツくて忙しい仕事を望む人間はあまりいないと思います。ただ、暇で楽すぎる仕事というのも、お金以外に得られるものが少なくて意外と敬遠されるのかもしれません。
私は今は違う会社で普通のOLをしていますが、当時のことを時々思いだすこともあります。そして、仕事って一体何なんだろうな?としみじみ思ったりもします
(20代女性)
暇で楽すぎる電話番の仕事の定着率
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